当団体が発足したのは今から22年前になります。初めは大人数人で体を鍛えようと始めた小さなジムでした。ある時、非行行動に悩む中学生の保護者からの相談を受けたことをきっかけに、青少年の立ち直り支援が始まりました。口コミで若者がジムに集まりだし、彼らの話を聞いたり、抱える問題を一緒に考えたり取り組んだりしているうちに、ジムは居場所へなっていきました。居場所を作って若者を集めたわけでなく、自然と居場所になっていたという表現が合っているかもしれません。しかし当時、すでに子ども若者のための組織が地域にあるのに民間団体は必要ない、という時代でした。特に非行系の若者が多く集まっていたので地域の理解がなかなか得られず、ジムを閉めようかと思ったこともありました。しかしマスコミの取材や行政からの表彰などで徐々に理解してもらえるようになり、活動の幅も広がっていきました。
今は非行の若者が減ったと言われています。しかし私達はそうは思っていません。20年前のような外見から判断できるような非行は減ったのかもしれませんが、心に闇を持ち、何か些細なきっかけで外への攻撃を起こしてしまう「隠れた非行」が増えたように感じます。多様な悩みや困難を抱えた若者達へ向き合う時、当団体だけでは解決できないこともあります。私達は今までの活動で築いた横のつながりを活かした支援を行っています。一人の若者が抱える複数の困りごと(貧困や不登校、学力低下など)や変化する状況に合った支援へと繋ぎ、伴走します。それはまるで医療のようです。ある患者さんが手術を受ける時、主治医を中心に、手術の執刀医と麻酔科医、薬剤師、看護師、良くなるにつれて管理栄養士、理学療法士…と専門職は変わっていきます。立ち直り支援においても様々な専門分野が関わりながら進み、その中で私達は主治医のようでありたいと思っています。SFDは「SOUL・FRIENDS・DREAMS」の頭文字です。SOUL魂を奮い起こし、FRIENDS友となり、DREAMS夢を持ち続けるための活動がここにあります。柱となる5つの活動の他にも清掃活動やウォーキング大会など、たくさんの参加可能な行事を企画しています。
困難を抱えた若者達にとって最後の砦であり続けること、それがSFD21JAPANの理念です。